ベルリン・天使の詩

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ベルリン・天使の詩』(独: Der Himmel über Berlin, 英: Wings of Desire, 仏: Les Ailes du désir)は、1987年公開のフランス、西ドイツ合作映画。ファンタジー、ラブストーリー、ヒューマンドラマ、アート系映画。ヴィム・ヴェンダース監督。

概説[編集]

イギリスのロックバンド、ザ・キュアーの曲「天使の囁き」から得た[要出典]、天使を主人公とした映画というヴェンダースのアイデアは、名匠アンリ・アルカンの幻惑的な映像美と、ヴェンダースの長年の協力者ペーター・ハントケによる難解で詩的なダイアローグによって、荘厳さを持った作品に仕上がった。世界中で大ヒットを記録し、ハリウッドでリメイクまで作られた(『シティ・オブ・エンジェル』1998)。この作品の続編に『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』がある。

あらすじ[編集]

守護天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は、長い歴史を天使として見届け、人間のあらゆるドラマを寄り添うように見守った。だが親友カシエル(オットー・ザンダー)に永遠の生命を放棄し、人間になりたい、と打ち明ける。やがてサーカスの舞姫マリオン(ソルヴェーグ・ドマルタン)に想いを寄せるダミエルはついに「壁」を境に東西に隔てられた街「ベルリン」に降り立つ。

キャスト[編集]
ブルーノ・ガンツ(天使ダミエル)
ソルヴェーグ・ドマルタン(マリオン)
クルト・ボイス(ホメーロス
オットー・ザンダー(天使カシエル)
ピーター・フォークピーター・フォーク:本人役で登場)
ニック・ケイヴニック・ケイヴ:本人役で登場。彼のバックバンド「バッド・シーズ」と共にライヴパフォーマンスを披露)

受賞歴[編集]
1987年カンヌ国際映画祭:監督賞
1988年英国アカデミー賞:外国語映画賞
1988年ブルーリボン賞:外国作品賞
1988年ヨーロッパ映画賞:監督賞、助演男優賞(クルト・ボイス)

エピソード[編集]

「全てのかつての天使、特に安二郎、フランソワ、アンドレイに捧ぐ」というクレジットで締め括られるが、ヴェンダースは2007年のインタビューで今ならロベール・ブレッソンとサタジット・レイを必ず加えると述べている。

脚注[編集]
1.^ “Wings of Desire (1988)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月12日閲覧。

関連項目[編集]
シティ・オブ・エンジェル

ヴィム・ヴェンダース監督作品
 
1970年代
都市の夏 (1970) -
 ゴールキーパーの不安 (1971) -
 緋文字 (1972) -
 都会のアリス (1973) -
 まわり道 (1974) -
 さすらい (1976) -
 アメリカの友人 (1977)
 
 
1980年代
ニックス・ムービー/水上の稲妻 (1980) -
 ことの次第 (1982) -
 ハメット (1982) -
 666号室 (1982) -
 パリ、テキサス (1984) -
 東京画 (1985) -
 ベルリン・天使の詩 (1987) -
 都市とモードのビデオノート (1989)
 
 
1990年代
夢の涯てまでも (1991) -
 時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース! (1993) -
 リスボン物語 (1994) -
 愛のめぐりあい (1995) -
 ベルリンのリュミエール (1995) -
 エンド・オブ・バイオレンス (1997) -
 ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ (1999)
 
 
2000年代
ミリオンダラー・ホテル (2000) -
 Viel passiert -
 Der BAP-Film (2002) -
 ソウル・オブ・マン (2003) -
 ランド・オブ・プレンティ (2004) -
 アメリカ、家族のいる風景 (2005) -
 パレルモ・シューティング (2008)
 
 
2010年代
Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち (2011)
 
 
短編・オムニバス
セイム・プレイヤー・シューツ・アゲイン (1968) -
 アラバマ2000光年 (1969) -
 警察映画 (1969) -
 アリーシャと熊とストーンリング (1992) -
 キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 (1995) -
 10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス/トローナからの12マイル (2002) -
 それぞれのシネマ/平和の中の戦争 (2007)

ベルリン・天使の詩」の書誌情報